損害保険料率算出機構 様
弊社の作品を、データで研修にご採用いただいている企業様を中心に、どのように研修にご活用いただいているのか取材を行いました。
第四回目は、損害保険料率算出機構様の事例のご紹介です。
人事部 人権啓発推進事務局に所属の柴山 様にお話をお伺いしました。
導入企業の紹介
損害保険料率算出機構 様
当機構は、「損害保険料率算出団体に関する法律」に基づいて設立された非営利の民間団体で、損害保険会社を会員とする組織です。
「参考純率および基準料率の算出・提供」、「自賠責保険の損害調査」、「データバンク」、これら3つの業務を通じて、「損害保険業の健全な発達と保険契約者等の利益の保護」という社会的使命を果たしています。
【ご案内】 サムネイル上でクリックいただくと、当機構のオフィシャルホームページをご覧いただけます。
取材内容とインタビュー
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Q.ご担当されているお仕事内容をお聞かせください。
A.人事部の「人権啓発推進事務局」に所属し、当機構で働くすべての職員を対象とした人権啓発研修や、社内ポータルサイトに掲載する人権啓発を目的としたコラムの作成など、当機構の人権啓発全般を担当しています。
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Q.どのような課題やニーズから弊社作品を選ばれているのでしょうか?
A.国内外を問わず、日々発生している人権に関わる社会の出来事について、つい見過ごしてしまいがちなものから、裁判所が下した判決など、影響の大きなトピックスに至るまでを俯瞰し、今、私たち当機構の職員が知る必要のあるテーマを扱った作品を選んでいます。
- Q.どういった経緯で、「人権啓発推進事務局」という特化組織を立上げ、人権啓発に力を入れることになったのですか?
A.当機構の前身の組織で発生した過去の人権問題がきっかけです。その際、社内規定や「人権啓発推進事務局」の設置を含めた人権啓発推進体制が刷新され、それ以降、様々な人権問題をテーマに社内研修を継続的に行ってきたものです。
- Q.どういった研修を行っていますか?研修の実施方法を教えてください。
A.基本、最低一年に一度は人権を学ぶ機会を設けることとしており、会社が「必須受講」としている研修は、主に、全国で自 賠責保険の損害調査を行っている「調査事務所や地区本部(以下、調査事務所等)」と、損害保険料率の算出や管理部門等で構成される「本部」で異なります。
「調査事務所等」は、以下二つのパターンで実施しています。
一つ目が、私が全国の拠点を訪問し、自作の説明資料(スライド)をメインに行う「対面研修」で、毎年、全拠点の1/4に対して実施しています。二つ目が、残りの3/4の拠点を対象とするDVDを用いた「視聴覚研修」です。
人権啓発推進事務局としては、受講者の反応や理解度が分かる「対面研修」をより大切にしています。具体的な運営方法としては、大人数に対する講習の形よりも、受講者の “顔” が見える人数規模での複数回開催に努めています。
一方「本部」は、上記「対面研修」で実施した内容を改めて映像化して、社内ポータルサイトに掲載し、受講期間内の都合の良い時間帯に視聴する形をとっています。
毎年、異なるテーマで実施する「対面研修」の中でも、プログラムに相応しい視聴覚教材があれば、積極的に採用するスタンスです。
(補足) 「調査事務所等」には、主に損害保険会社等の出身者がセカンドキャリアとして勤務し、「本部」では、主に新規学卒者が勤務
- Q.作品を選ばれる際のポイントをお聞かせください。
A.「対面研修」と「視聴覚研修」で異なります。
「対面研修」では、自作の説明資料のストーリーに織り込んだ際に “生きる” 作品を選びます。特にドラマやドキュメンタリーなどと、ジャンルを決めているわけではありません。稀ではありますが、作品が先に決まり、その作品を “生かす” ことをメインにストーリーを組み立てたこともあります。
一方、「視聴覚研修」は、講師による積極的な解説がないため、作品自体に “力” があり、受講者を飽きさせないものを選びます。20~30分程度のドラマ形式のものを選ぶことが多いと思います。
- Q.以前はDVDでのご採用でしたが、今回は、データ配信形式(MP4)を選んでいただいた理由はありますでしょうか?
A. 今回は、「本部」の職員を対象とする研修、つまり社内ポータルサイトに掲載する映像に “埋め込む” 必要があったため、データ配信形式が最適でした。
- Q.昨年は、『性の多様性とLGBTQ+』作品を選ばれました。採用になられた理由を教えていただけますでしょうか。
A.研修のテーマをマイノリティの人権、特に「障がい者とLGBTQ+」をメインにしたことが一義的な理由です。
さらにこの作品には、LGBTQ+の当事者4人が、「どのように自分自身の性のあり方と向き合ってきたのか」を語る部分があり、そうした当事者の“声”が最も受講者の心に届く、そのように考えたことが採用の決め手となりました。
- Q.弊社動画を使用した研修を受講された方の反応をお聞かせ頂けますか?
A.想定どおり、受講者の多くがこれまで、LGBTQ+当事者の経験や悩みを直に聴く機会がなかったようで、新たな気づきを得た職員が多かったようです。
自作の説明資料の部分で触れた「性スペクトラム(性を連続する “グラデーション” として捉える概念)」に基づく、「誰もが マイノリティ」という考え方への共感と相まって、多くの好意的な反応が寄せられました。
- Q.今後制作する人権啓発作品について、何か要望はございますか?
A.これまでどおり、しっかりした取材に裏打ちされたシナリオ、オーディションにより厳選された俳優による作品づくりに磨きをかけていただきたいと思っています。
また、今回採用した「性の多様性とLGBTQ+」のような、複数の当事者の方が肉声で語る作品は、私達のような研修講師の“代弁”では表現できないインパクトがあると考えているため、例えば、外国人や障がい者をテーマにしたものも制作いただき、ラインナップを充実させていただきたいです。
お選びになられた作品について
「性の多様性とLGBTQ+」この作品以外にも、様々な人権啓発の動画がございます。下記より、ご参照ください。