オンライン研修と集合研修:それぞれの強みと活用法
オンライン研修を動画で行うメリットとして、時間や場所に制約されずに繰り返し学習できる、視覚的にわかりやすい、フィードバックや評価が容易に行える、などが挙げられます。
従業員への研修企画を担当されている人事担当者様の中には、オンライン研修と集合研修のどちらを実施すべきかで悩まされている方もいらっしゃるのではないでしょうか?
オンライン研修と集合研修には、それぞれ、強みと弱みがあり、最適な活用法も異なります。
この記事では、オンライン研修と集合研修それぞれの活用法とその強みについて、ご紹介いたします。
オンライン研修とは
オンライン研修とは、インターネットを利用して行われる研修の総称で、現代の企業教育において、効率性と柔軟性の高さから支持されています。
オンライン研修には、「オンデマンド型」と「ライブ配信型」があります。
オンデマンド型
オンデマンド型とは、事前に録画された動画や音声を、いつでも好きなタイミングで視聴できるタイプのオンライン研修です。
オンデマンド型には、従業員が好きな時間と場所を選んで自分のペースで繰り返し学習できるというメリットがあります。
ただ、講師とのコミュニケーションが取りにくい点はデメリットです。
特に動画を活用した研修では、実際の業務シーンを再現したり、アニメーションやグラフィックを用いて理解を助けたりすることができるため、複雑な内容や抽象的な概念もわかりやすく伝えられます。
また、動画なら繰り返し視聴できるため、学習者のペースに合わせた柔軟な学習によって理解を深めることが可能です。従業員はオフィス、自宅、移動中など、インターネット環境さえあれば、どの場所からでも都合の良い時間に学習を進めることができます。
さらに、すべての従業員が同じ教材を使用するため、教育の質にバラツキがありません。これにより、組織全体での一貫した知識とスキルの向上が期待できます。
デジタルプラットフォームを使用することで、従業員の学習進捗を簡単に把握でき、必要に応じてサポートを提供することもできます。
ライブ配信型
一方、ライブ配信型とは、インターネットを通じて、講師と受講者がリアルタイムでコミュニケーションしながら学習できるタイプのオンライン研修です。
ライブ配信型のメリットは、講師やほかの受講者との対話や交流ができる点です。
デメリットは、決められた時間に受講しなければならず、その際にネットワークや機器のトラブルが発生すれば受講できない可能性があることです。
オンライン研修のメリット
オンライン研修には、運営側と受講側の双方にメリットがあります。具体的には以下の4つです。
- 時間・場所を問わず受講できる
- 繰り返して受講できる
- 運営のためのコストを削減できる
- 複数拠点での研修の質を均一化できる
時間・場所を問わず受講できる
オンデマンド型のオンライン研修ならば、時間や場所に縛られずに受講可能です。好きなタイミングで受けられるため、仕事が忙しくない時間を見計らって研修を受けられます。
ライブ型のオンライン研修の場合、時間は決められていますが、好きな場所で受講可能です。リラックスした環境で受けられるため、研修に集中できる人も多いでしょう。
繰り返して受講できる
オンライン研修では、繰り返しての受講が可能です。研修の内容は、一回の受講で覚えられるとは限りません。何度も繰り返すことにより、着実な知識の定着を期待できます。
特に、オンデマンド型のオンライン研修の場合は、繰り返しの受講が容易です。ライブ型のオンライン研修であっても、録画をすれば再度内容を見直せます。
運営のためのコストを削減できる
運営コストを削減できる点でも、オンライン研修は集合研修に比べて優れています。
集合研修で外部講師に依頼する場合、講師の人件費がかかります。研修を実施する会場が遠方であれば、交通費や宿泊費も必要です。
オンライン研修の場合、動画の作成費用以外にコストがかかりません。コストを抑えつつ社員研修を実施したい場合に、オンライン研修はうってつけと言えるでしょう。
複数拠点での研修の質を均一化できる
オンライン研修を活用すれば、複数の支店や遠隔地にいる社員に対しても、同じ教材を提供できるため、研修の質を均一化することが可能です。これにより、勤務地や講師による教育の差を埋めることができます。
特に、動画によるオンライン研修の場合、研修内容の更新や改善が容易になり、常に最新の情報を提供することが可能です。
集合研修とは
一方、集合研修とは、従来からの研修スタイルで、複数の社員や部署が一堂に会して行う教育・訓練のことです。
新入社員や中途入社者へのオリエンテーションや基礎教育、特定の技術やスキルを向上させるためスキルアップ研修、管理職やリーダー候補者へのリーダーシップ研修、法令遵守や倫理規範に関するコンプライアンス研修などで活用されています。
集合研修のメリット
集合研修にも、集合研修ならではのメリットが存在します。
社員同士のコミュニケーションが活発になる
集合研修は、社員が一堂に会して行う研修形式です。この形式の最大の特徴は、社員同士の直接的なコミュニケーションが活発になる点にあります。
対面でのやり取りは、オンライン研修では得られない人間関係の構築やチームワークの強化に寄与します。
実際に顔を合わせることで、非言語的なコミュニケーションも豊かになり、より深い理解や共感を生み出すことができます。
また、社員や研修参加者同士でのワークショップなどの交流、グループ活動を通じて、企業の一員としての帰属意識や誇りを育むことも可能です。
社内の雰囲気を通して企業文化や風土の継承につながる
集合研修は、研修内容そのものばかりでなく、企業文化や風土を新入社員や若手社員に伝えるのにも有効です。
社内の雰囲気や先輩社員の勤務態度などを体感してもらうことで、企業が大切にしている価値観や行動規範を自然に伝えることができます。
両研修方式の違いと使い分け
オンライン研修と集合研修には、それぞれ独自の強みがあります。
オンライン研修は場所や時間に縛られず、コスト効率も高い一方で、集合研修は直接的なコミュニケーションや企業文化の継承に優れています。
それぞれの使い分けを3つの観点から解説します。
状況やニーズに応じて選ぶ
オンライン研修と集合研修のどちらを選ぶべきかは、研修の目的や参加者の状況などによって大きく異なります。
たとえば、時間や場所の制約がある場合や、遠隔地にいる社員が参加する必要がある場合には、オンライン研修が適しています。オンライン研修は、柔軟なスケジューリングが可能で、参加者が自分のペースで学習を進めることができるからです。
また、専門知識の習得が必要な場合、オンライン研修で最新の教材を提供し、自己学習を促進するのが有効です。一人ひとりの進捗や習熟度を把握したい場合にも、管理画面から各従業員の学習状況をチェックできるオンライン研修が最適です。
一方、集合研修は、対面での実践的なスキル習得や、社員間のコミュニケーション強化、チームビルディングに有効です。企業文化の浸透や社員同士のコミュニケーション向上を目指す場合、集合研修を通じて社員が直接交流し、共通の価値観を共有する機会を設けることが効果的です。
また、直接的なフィードバックやグループ活動を通じて、より深い学びやチームの結束を促進することができます。
コストと場所
コストや研修開催場所に制約がある場合は、オンライン研修が最適です。
たとえば、遠隔地にいる従業員に研修を受けさせたい場合、オンライン研修なら研修会場までの交通費や宿泊費などを削減できます。
従業員がオフィス近隣に居住している場合も、集合研修では講師への報酬や交通費の支払いが発生します。
また、参加者の人数が多く、自社の会議室などでは入り切らない場合、集合研修の場合は研修会場のレンタル代もかかります。
事前準備の負担
集合研修の場合、研修開催の事前準備として。
- 講師への依頼
- 講師や参加者のスケジュール調整
- 会場の確保・当日の設営・当日の撤去作業
などが発生します。
このように、両研修の特徴を理解した上で、最適な方式を選択することが重要です。
また、組織の目標や戦略に応じて、研修方式を適切に組み合わせることで、人材育成の質を高めることができます。
集合研修向きの研修とは
集合研修向きの研修は、次のようなものです。
- 同じ研修内容を大人数に展開したい時
- 講師と参加者、参加者同士のコミュニケーションが必要な研修
- 講師からの直接のフィードバックがその場で必要な研修
- ワークショップや実戦形式での研修(オンラインでは習得が難しい技術系の研修やマナー研修など)
オンライン研修向きの研修とは
一方、オンライン研修向きの研修は、次のようなものです。
- 語学など、知識のインプットが中心の研修
- 何度も同じ研修を繰り返し受講して、理解を深めてもらいたい時
- 遠隔地にいる従業員に研修を受けさせたい場合
- 講師への報酬や参加者への交通費の支払い、研修会場のレンタル代といったコストを抑えたい時
- 参加者や講師のスケジュール調整にかかる手間を削減したい時
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