社員へのモラル教育の必要性や目的・3つの課題を解説|解決策も紹介
社員へのモラル教育を行いたいものの、どのように進めたらよいか分からず困っている人は多いことでしょう。モラル教育をしなければいけないとは思っていても、必要性や目的について理解していないと無駄な研修となってしまいます。
また、教育担当の社員が足らず、モラル研修をできずにいる企業も多いのではないでしょうか。
この記事では、モラル教育の重要性や課題を徹底解説。モラル教育を導入する目的や乗り越えるべき課題について解説するので、ぜひ最後までご覧ください。
社員へのモラル教育の必要性は高まっている
近年、企業による社員へのモラル研修やマナー教育の必要性が増しています。昨今はSNSによる不適切動画の投稿や、ハラスメントをはじめとするコンプライアンス違反が明るみに出やすい時代にあるためです。
そもそも問題となる行動を未然に防ぐためには、社員のモラル意識を高める必要があります。 ビジネスモラル教育は社会人としての常識を再確認できる絶好の機会です。社会のルールや法律を守りながら業務遂行することを促すためにも、モラル教育を行いましょう。
社員へのモラル教育の3つの目的
社員へのモラル教育には、次の3つの目的があります。
- 社会人としての自覚を持たせるため
- コンプライアンスへの理解を深めるため
- 企業の信頼を向上させるため
それぞれ詳しく解説します。
社会人としての自覚を持たせるため
モラル教育の大きな目的は、社会人としてのマナーや共通認識を習得することです。特に新卒で入社する社員の中には、学生気分が抜けていない人も多いでしょう。また、社員は1人1人育ってきた環境や価値観が違います。
異なるバックグラウンドや考え方を持つ社員でも、これからは組織の一員として会社の理念に沿った行動を取らなければなりません。モラル教育は、社員を従業員として自覚させるとともに、社会人としての基本的な生き方を学ぶ機会なのです。
コンプライアンスへの理解を深めるため
モラル教育を行うと、コンプライアンスへの意識が深まります。モラル意識とコンプライアンスは密接に関係しています。コンプライアンス違反は、モラル意識の欠如から生まれるといっても過言ではないためです。
コンプライアンス違反が1つでも起きれば、報道やSNSの拡散による企業経営へのダメージは計り知れません。決められたルールを守ったうえで仕事を遂行するというコンプライアンス意識が必要不可欠です。
モラル教育は、コンプライアンス違反を未然に防ぐためのマインドセットともいえます。
企業の信頼を向上させるため
モラル教育は会社の信頼を向上するためにも必要です。ビジネスマナーはもちろん、一般常識や社会通念から外れた行動を取る社員やスタッフがいると、顧客や取引先から不信感を生む原因になります。
取引先や顧客からの信頼を高めるためにも、モラル教育を実施しましょう。信頼性の高い企業なら世間へよいアピールもでき、結果的には売上の向上に大きく貢献します。
モラル教育を進める上で乗り越えるべき3つの課題
モラル教育を進める上では、以下3つの課題を乗り越える必要があります。
- 教育担当の人的資源の確保が難しい
- 研修そのものが目的化している
- 社員が重要性を認識していない
それぞれ詳しく解説します。
教育担当の人的資源の確保が難しい
大きな課題として挙げられるのは、教育担当の人的資源不足です。これはそもそもの人手不足と、モラル教育ができる社員がいないという2つの課題に分けられます。
前者については、教育担当は通常業務の合間に準備を進める必要があり、業務負担が増える恐れがあります。後者については、モラル教育は近年になって多くの注目が集まっている分野のため、社内に適した人材がいない会社も多いでしょう。
社員にモラル教育を行うためには、ふさわしい講師または教材を用意する必要があります。
研修そのものが目的化している
モラル研修そのものが目的化していると、想定した効果は得られません。研修が目的化しているとは、簡単にいうと研修がやりっぱなしになっている状態です。
研修を行った後に効果が上がらなければ、研修をした意味がありません。そのため、モラル教育を行う際は、研修後の効果測定とフォローアップが必須です。
企業の体裁として「モラル研修を行った」という事実を重視しすぎていないか、今一度見直しましょう。
社員が重要性を認識していない
社員がモラル教育への重要性を理解していないことも課題の1つです。社員の中には通常業務で忙しく「わざわざモラル教育を受ける意味がわからない」と考える人もいるでしょう。
社員に研修を受ける姿勢がなければ、内容は入っていきません。
「今は忙しくて研修を受けている場合ではない」や「その研修必要ですか?」と声が上がった場合は、重要性を認識していないと考えましょう。
社員へのモラル教育が抱える課題の解決策
ここまでモラル教育を行う上での課題を見てきましたが、以下の方法を取ることで解決できるでしょう。
- 動画教材の作成やeラーニングシステムを導入する
- モラル教育の目標を明確化する
- 継続的にフォローする仕組みを作る
モラル教育が会社の大切な人材育成につながるように、具体的な事例を交えて解説します。
動画教材の作成やeラーニングシステムを導入する
人的資源の不足に対しては、動画教材の作成やeラーニングシステムを導入しましょう。eラーニングとは、パソコンやスマホなどを使い、オンラインで研修を行う方法です。
動画教材やeラーニングには、実施場所やフォローアップなどにおいて次のメリットがあります。
- ネット環境さえあれば時間や場所を問わずに学習できる
- アーカイブで何度も視聴できる
- 社員の学習進捗をチェックできる
オンライン型の研修なら時間や場所を問わず実施できるため、研修を受ける社員の負担が少なくなります。また、教育担当の負担軽減や、適切な人材が見つからないといった課題も解決できるでしょう。
モラル教育の動画教材を探しているなら、東映が提供する「ドラスタ」がおすすめです。ドラスタの動画教材はドラマ形式で制作しており、見る人の心に残る映像を届けます。
納品形式もMP4などファイル形式を選べるため、自社の環境に合わせて利用できます。ぜひ下記より詳細を確認しましょう。
料金表ページモラル教育の目標を明確化する
モラル教育を行う目標を明確化することで、効果のある研修につながります。目標を設定すると、研修参加の意義が伝わるため、社員は意欲的に研修に取り組めます。
具体的には、次のような目標を設定しましょう。
- なぜこの研修を行うのか
- 現在、社員や組織が抱える課題は何か
- この研修で何を学んでほしいのか
上記を具体化することで、研修の目標を明確にでき、継続的なフォローアップが大切です。
継続的にフォローする仕組みを作る
モラル教育をやりっぱなしで終わらせないためには、二次被害の防止策を講じることも重要です。二次被害の例として、地震が発生した後に、火災や停電が起こるケースが挙げられます。東日本大震災の帰宅困難者も、二次被害の例といえるでしょう。
フォローアップを行うことで、研修内容の理解がより深まるでしょう。効果的な施策として、次のものが挙げられます。
- アンケートの実施
- 参加者同士のディスカッションやフィードバック
- 質疑応答の時間の確保
定期的に研修内容を思い出す仕組みを作らなければ、社員はやがて忘れていきます。モラル研修を実施するのならば、定期的なフォローアップ体制を整えましょう。