コンプライアンス研修の事例3選!違反事例や実施ポイントも解説
コンプライアンス研修とは?
コンプライアンス研修とは、従業員が法律や社内規定、社会規範などを理解し、適切な行動を取れるようにするための教育です。
コンプライアンス研修が必要な理由
企業がコンプライアンスを徹底しなければならないのは、単に法律を守るためだけではありません。違反行為は、企業の信用失墜、業績悪化、取引停止、最悪の場合は倒産といった深刻な事態を招く可能性があります。
従業員がコンプライアンスへの意識を高め、リスクを未然に防ぐ能力を養うことが、企業価値の維持・向上に不可欠なのです。
コンプライアンス研修を実施する目的
主な目的は以下の通りです。
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意識の定着:従業員に対し、コンプライアンスの重要性と守るべきルールを周知徹底する。
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リスクの回避・軽減:ハラスメント、情報漏洩、不正会計などの具体的なリスクを理解させ、防止策を学ばせる。
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企業価値の向上:企業倫理の徹底を通じて、社会的な信頼を獲得し、企業イメージを高める。
おすすめのコンプライアンス研修テーマ3選
コンプライアンス研修のテーマは多岐にわたりますが、ここでは特におすすめの3つの事例をご紹介します。
法律に関するテーマ:基礎知識の徹底
企業活動に直結する法律に関するテーマは必須です。
例えば……
・個人情報保護法:取得・利用・管理・第三者提供など個人情報の適正な取扱いを定め、個人の権利利益を保護する法律
・中小受託取引適正化法(2026年1月より):受託事業者が不当な不利益を受けないよう、受発注取引の適正化を図るための法律
・独占禁止法:私的独占の禁止、不当な取引制限、不公正な取引方法を規制し、公正で自由な競争を確保する法律
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具体的な内容: 業種や職種に応じて、特に重要な法律や最新の法改正情報をピックアップし、実務でどのように適用されるかを解説します。
情報源: 業界団体のガイドラインや監督官庁が公表している資料、弁護士などの専門家が発信する情報など。
行動規範や人権に関するテーマ:倫理観の醸成
企業の行動規範や、職場のハラスメント(パワハラ・セクハラ)、人権尊重に関するテーマです。法律で定められた事項だけでなく、社会的な倫理観に基づいた行動を促します。
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具体的な内容: 企業倫理憲章や行動指針の解説、多様な価値観の理解、ハラスメントの具体例と対応方法(相談窓口の周知を含む)など。
情報源: 厚生労働省のハラスメント対策に関する指針、企業のサステナビリティ(SDGs)への取り組み事例、社内で実際に寄せられた相談事例(個人情報に配慮しつつ)など。
トラブル解決に関するテーマ:緊急時の対応力強化
情報漏洩や不正行為が発生した際、あるいは顧客からのクレームが発生した際に、従業員が初期対応を誤らないための訓練に関するテーマです。
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具体的な内容: 不正を発見した際の報告ルート、危機管理マニュアルの確認、SNSでの炎上リスクとその対応、個人情報漏洩時の初動対応シミュレーションなど。
情報源: 過去に世間を騒がせた企業の不祥事事例、自社の過去のインシデント事例(個人情報に配慮しつつ)、リスクマネジメント専門機関の知見など。
実際に発生したコンプライアンス違反事例
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事例概要: 架空の残業時間を申請するなどして、人件費を不正に請求していた事例。
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コンプライアンス違反の内容: 労働契約上の義務違反、業務上横領、社内規定違反。
教訓: 内部統制の甘さや、モラルハザードが不正を生む温床となること。経費精算や勤怠管理のルールとチェック体制の徹底が必要です。
業務上得た情報の不適切利用による信用失墜
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事例概要: 顧客情報を利用し、著名な配信者のSNSアカウントに私的なダイレクトメッセージ(DM)を送信した事例。
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コンプライアンス違反の内容: 個人情報保護法違反、守秘義務違反、企業の信用失墜。
教訓: 個人情報の厳重な取り扱いと、私的利用の禁止の徹底。特に、情報にアクセスできる立場にある従業員の倫理観教育が重要です。
職場のおけるパワハラ・セクハラ
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事例概要: 部下に対して業務指導の範囲を超えた暴言や嫌がらせをしたり、不適切な身体的接触をしたりした事例。
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コンプライアンス違反の内容: 労働安全衛生法(職場環境配慮義務)、労働施策同総合推進法、人権侵害。
教訓: ハラスメントの定義と判断基準を明確にし、管理者層の意識改革が必須。また、被害者が声を上げやすい相談窓口の機能強化も重要です。
コンプライアンス研修を効果的に実施するためのポイント
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メリット: 場所や時間を選ばず、自分のペースで学習を進められるため、全従業員への徹底が容易になります。また、習熟度テストを組み込むことで、理解度の確認も可能です。
活用例: 基本的な法律知識や社内規定の周知など、知識習得型のコンテンツに最適です。
対面でのコンプライアンス研修(集合研修)
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メリット: グループディスカッションやロールプレイングなど、双方向のコミュニケーションを通じて、より深い理解や行動変容を促すことができます。
活用例: ハラスメント対応のロールプレイング、ケーススタディを用いた倫理的な判断力の養成など、実践的なスキルを身につけさせたい場合に有効です。
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多様な研修形式の中で、特に高い学習効果が期待できるのが動画を活用した研修です。
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著者
ドラスタ編集部
(東映株式会社 コンテンツ営業部 教育映像室)
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